「恋愛も結婚も興味がない」と言う人たちもまた、「目覚めた」人間ではない。
昔、いや、今でもいるが、何もない自分を、結婚や車や家で満たそうとしていた人たちと変わらない。
何が変わったと言えようか。
空っぽの自分を満たそうと奮戦する人々。
何で満たそうとするか、対象が違うだけ。
「恋愛はめんどくさい」と我が物顔で話す人たち。確かに恋愛は「めんどくさい」だろう。
だが、恋愛以外のことで自分を満たそうとしている。
真実の一端に気づいても、惜しいことだ。
今日も一日、多くの人たちが謎の飢えに苦しんでいる。
何を入れようが、底のないバケツで受け止めることはできない。
底のないバケツに何を入れるかで、翻弄される人間たち。