【即解決】人間関係に疲れた、うまくいかない人へ。

人間関係に疲れた人や、悩んでいる人、うまくいかない人たちの力になれればと思い、この記事を書きました。仕事や学校などで、人間関係はつきものです。仲が良かったのに悪くなったり、どうしてもイライラしてしまう人がいたりなど、さまざまでしょう。

新潮文庫のショーペンハウアー著「幸福について ー人生論ー」からショーペンハウアーの名言を引用しています。ショーペンハウアーは19世紀ドイツの有名な哲学者で、偉人です。哲学というと難しく感じるかもしれませんが、そんなことはありません。ショーペンハウアーは他人との接し方や考え方についてわかりやすい言葉で説明してくれています。
当記事ではショーペンハウアーの名言集にもなっているので、ショーペンハウアーの言葉に興味がある人にも役立ちます。

人間関係の悩みを解決するための極意がここにはありますので、ぜひ参考にしてみてください。

【人間関係がうまくいくポイント】
1. 他人も自分も人間性は変えられない
2. 嫌なやつでもせいぜい利用してやる3. どんなに仲良くても悪くなることもある4. 自分の理解できる範囲でしか他人は理解できない5. 相手のレベルに合わせる

6. 気を遣いすぎない

7. 無理やり関わり合うことはない

8. 簡単に人を信じない

9. 一歩引いて見つめる

10. 自分を良く見せようとしない

11. 自分のことは見えていないのが人間

12. 賢さを表にださない

13. とにかく挨拶とお礼を言う

14. 人に説教しない

15. 腹は立てずに冷静に言う

16.自分のことをしゃべりすぎない

1. 人間性は変えられない

人々とともに生きていかなければならない以上、どんな個性をも、どんなに劣悪で憐れむべき愚劣な個性をも、絶対的に排撃することは許されない。個性は何といっても自然によって定められ与えられたものだからである

ずいぶんひどい個性だと思われる場合には、「こうした変り者もあるものだ」と思うがよい。そう思わなければ、相手を侵害して生死を賭ける闘いを挑むことになる。なぜかというに、相手の真の個性すなわちその道徳的性格・認識能力・気質・人相などは、誰もこれをかえることができないからである

職場でも学校でもさまざまな人間関係があり、1人1人が違う人間です。どんな人にも個性があるため、その個性を否定してしまっては、自分の個性も否定することになってしまいます。

なので、他人の個性や人間性を否定しようものなら、それは自然との闘いとも言うべき命がけのことになります。人間性というのは、そうなるべくしてなっているので、無理に変えようとするのは困難です。

同じ人間といえども生まれも育ちも全く違うので、人間どうしうまくいかなくて当然だくらいに思っていたほうがいいでしょう。

2. せいぜい利用する

「われも生き、人も生かす」という言葉の真の意味はここにある。とはいえ、この要求は公正ではあるが、実行は容易ではない

相手によっては「性質を変えるわけにはいかぬが、まあ利用してやろう」と考えるのが、いちばん賢明な場合が少なくない

もちろん他人にも自分にも個性があるので、個性を出し合えるのがベストです。まずはじめはお互いがやりやすいように、個性を発揮できるような環境にしていくべきでしょう。

しかし、それは理想にすぎず、うまくいかない場合もあります。環境を上手く変えることもできず、苦手な人や仲良くない人といなくてはならない。まさにこの世の地獄!!!

どんなに願っても、相手の人間性は変わらないんです。諦めます。そのかわり、その人間をよく観察して、自分に利用できるかどうか見てみましょう。相手への好き嫌いではなく、「自分の利益になるかどうか」という視点だけで人間関係を考えてみてください

3. 仲良くても悪くなる時は悪くなる

人間が互いに大いに一致している場合にも、隔たりを生じたり、またおそらくは一時的な不調和を生じたりするものだが、それは現在の気分の相違によるのである

仕事や学校で仲が良いと思っていた人でも、ひょんなことからすれ違うことがあります。お互いに罪はないのに、タイミングが悪くて誤解が生まれたり、勘違いしたりします。

でもだいたいは、誤解や勘違いであることがわかると時間が解決していくはずです。人間は、その時の気分や体調、忙しさなどに左右されています。バタバタしていれば余裕がなくなりますし、こちらの考えもつかないことが原因で相手の機嫌が悪くなっていることもあります。

つまり、たとえちょっと雰囲気が悪くなったとしても、一喜一憂しないようにしましょう。考えすぎないようにしましょう。うまくいかないときはうまくいかないんです。人間誰しもそういうことはあるんです。そういうものだと思って静かにしていれば、時間が解決してくれます

4. 自分が理解できる範囲も限られている

自分自身の知力に応じて他人を把握し理解しうるにすぎない

相手のことをわかっているつもりでも、あなたなりに理解しているにすぎません。逆も同様で、他人も他人の頭でしかあなたを理解できません。

仕事、職場で言えば上司には上司なりの、部下には部下なりの立場や考えもあり、一見ふらふらしていてもあなたが知らないところで苦労しているかもしれません。

結局、自分は他人を一面的にしか見れないことを理解しておくべきです。一部しか理解できていないのにわかった気になっていても、うまくいかないのは目に見えています。一方、相手も自分のことの一面しか見ていないのだから、何かを言ってきても気にしないようにしましょう。その人はあなたのことを大して理解もしていないのにいろんなことを言う未熟な人なのです。何もかも真剣に聞いてあげる必要はありません。

人間関係において、上手く聞き流して気にしない技術も大切です。

5. 相手のレベルに合わせる

大部分の人間が情操も才能も全く低級で、したがって全く月並みな人間であることを思えば、それを話相手にするには、その間だけはみずから月並みになるほかない

大抵の人間はきわめて主観的で、したがって全く自分だけよりほかには結局何一つ彼らにとって興味のあるものはない

人はそれぞれ考えるレベルが違います。もしあなたが相手よりも高い次元で考えられるなら、相手に同じことを求めてはいけません。高いほうが低いほうに合わせなければ、低いほうは理解できません。あなた自身が相手の理解力に合わせてあげましょう

一般的な人は常に自分の視点でしか物事を見ていないので、「相手にとって利益になるかどうか」を加味して言葉をかけましょう。全体のことなどは考えていない人が多いですが、自分の利益になるなら人は動きます。そういった人間の性質を理解していると、物事が進みやすくなります。

6. 気を遣いすぎない

甘やかせばつけあがる点では、人間はすべて子供みたいなものだ。だから人に対しては寛大過ぎても、やさし過ぎてもいけない

「人を重んじない者は重んじられる」という気の利いたイタリアのことわざがある

犬でさえ親切にし過ぎると、なかなかおとなしくはしていない。まして人間をやである

人にはとにかく優しくしようと思っている人もいるでしょう。きっとそんな人はいい人です。もちろん、人間どうし気を遣い合いながら優しくやっていけるのが理想です。でも、優しくするだけでは相手が甘えてしまうのも事実です。「この人は怒らないから」と自分勝手なふるまいをする人には困ったものですよね。

しかしあなたがなんとか優しくしようと気を遣うあまり無理がきて、「人間関係をリセットしよう」「人間関係の断捨離だ!」などと極端な行動に出てしまえば、せっかくの人間関係が水の泡です。人と人は、出会うべくして出会っているからです。

今、優しくしようしようと心がけている人は、いっそ他人のことは他人に任せて放っておこうという意識を持ってください。おせっかいを焼くのではなく、大きな意味で信頼するのです。必要があれば助けを求めてくるでしょうし、相手が一人でできることなら「一人でやってみてね」と言って、勇気を促すことも必要です。しなければならない指示や連絡があればします。あとは、あれこれ気を遣うことをやめましょう。

こちらが気を遣わないことで、逆に向こうが自分を大事にしてくれるというのは皮肉なものです。過剰に人の気持ちや人の行動を気にしてる人の中には、たんに臆病であるからという人もいます。それゆえに、むしろ人に気を遣わず堂々としている人が「重んじられる」のです。

7. 無理やり関わり合うことはない

人間のうちの約六分の五までは、道徳的または知性的に見て、事情やむをえずして交渉を生ずるのでないかぎり、あらかじめ避け、できるだけ接触圏外にあるほうがよい

ごく普通の人は自分のことしか考えていないし、立派な性格をしているわけでもありません。自分勝手なふるまいが当たり前になっていたり、いじめたり、悪口を言い合ったりしています。

無理にみんなと仲良くなろうとする人は、そういう人たちとも仲良くならねばならないことになります。あなたが今どんなに性格が良くても、性格が悪い人たちの間にいれば、どんどん悪くなっていきます

本当に仲良くなれる人や、交際を続けていきたいと思える立派な人、尊敬できる人は少ないです。不必要に関わり合いを持たないほうが正解です。それは人間的に冷たいということにはつながらないのです。

自分の世界をしっかりと持ちましょう。

8. 簡単に人を信じない

知り合ったばかりの人間を非常によい人間だと思ったりしないように、細心の注意を払うがよい。そうでなければ、ほとんどすべての場合に失望させられ、われながら恥ずかしい思いをしたり、はなはだしきは損害をこうむったりするであろう

もしあなたが初対面から一週間ほどしか一緒にいなかった相手に「あなたのことはすべてわかった」と言われたらどう思いますか?そんなはずはないって思いますよね。たとえ一緒の時間が長い相手でも、知らないことは意外にあるものです。

他人の性格や癖などは、簡単には分からないので、知り合って間もない人を「あの人はいい人だ!」なんて思い込まないようにしましょう。

そう思い込んで期待を裏切られても、相手は悪くありません。

好きや嫌いの感情からいったん離れて相手を見つめてあげると、自然にほどよい距離ができてきます。はじめから無理に距離を近づける必要はありません。

ゆっくりじっくりも、円滑な人間関係に大事なことです。

9. 一歩引いて見つめる

野蛮な者は食いあい、おとなしい者はだましあう。これをこれ世間の動きと名づけている

仕事の仲間どうしでも、やり合う人たちは足の引っ張り合いをしていたり、大人しい人たちでも陰でさまざまな情報戦をしています。

学校でも、表向きは仲良くしているけど、裏では悪口を言っていたり、いじめがあったりします。

人間関係というのは一筋縄ではいかず、ある意味で人間どうしは争う運命にあるのです。

そんな争いの真っ只中に入って、当事者として消耗するのはなるべく避けましょう。争いたい人には争わせておけばよいのです。そのような争いは起こるべくして起こるのであり、人間とはそういうものだと思っていたら、翻弄されることはなくなります

心の中だけでも、一歩引いて状況を見つめるようにしましょう。

10. 背伸びして自分を良く見せようとしない

何事によらず気取ったり、ぶったりするな

あなたがいい人を演じていても、ゆくゆくは素のあなたが出ます。あるいは上手く演じられているつもりでも、他人から見ればもう化けの皮は剥がれているかもしれません。

一生懸命やることはいいことですし、「評価されたい」と精を出すのは悪いことではありません。しかし、無理が多くなると「がんばっている自分だから評価されているんだ」と思い込むようになり、うまく力を抜くことが難しくなります。

不思議なことに、気を遣いすぎて「演じている」人よりも、失敗していても素でいる人のほうが好かれたり信じられたりします。どっちにしても素がバレるなら、小出しにしていくのもありですよ。

11. 自分のことは見えていないのが人間

人は自分の欠点や悪徳には気づかず、他人の欠点や悪徳にばかり気がつく

自分にもたくさん欠点があるにもかかわらず、他人の欠点ばかり指摘する人がいます。自分のことは棚に上げまくるのが一般的な人なのかもしれません。

人には欠点があり、間違えることもあります。もちろん、仕事の上で必要な指摘をしたり、やむを得ず注意することはあるでしょう。しかし、必要以上に相手を責めたり怒ったりしないようにしましょう。そんなことをしても相手は変わりません。人間関係を悪化させるだけです。

「私にも欠点はあるな」「私もはじめは間違えてばかりで苦労したな」などと思うことで、相手を許してあげることができれば、あなたのストレスは軽くなります

12. 賢さを表に出さない

知性や分別によって憎しみやうらみをかき立てられるのが、絶対多数の人間である

グラシアンが「人気を得る唯一の手段は動物中の最も愚かな動物の皮を着ることである」と言っている

自分の頭の良さをひけらかす人が嫌われるのは当たり前ですが、わかる分野のことをちょっとひけらかすだけでも、他人は心の底ではそれほどいい思いをしません。もちろん程度にもよります。「へぇー、物知りだね〜」とか「詳しいね!」などとフォローしてくれることはあるでしょう。

しかし、やがて相手はあなたが披露した知識を知らないことに対して劣等感を抱くようになります。そして聞いてもいないのにしゃべっていては、反感を買ってしまいます。

あなたは、一緒にいれば自分がみじめに思えてくるような相手と親しくなりたいと思うでしょうか。なりたくないですよね。

知っていても、それほど多くを口に出さないでおくというのも試してみましょう

13. とにかくお礼と挨拶を言う

礼とは利口さである。したがって非礼は愚かさである。非礼によって無用かつ軽率に敵をつくるのは、わが家に火を放つに等しい気ちがいざたである

相手が知らないうちに何かを助けてあげたことありますよね。きっとあなたもあなたの知らないところで他人に助けられています。

特に普段から周りにいる人には、お礼を言っておきましょう。お礼を言われて怒る人はそういません。お礼を言って、「え、なんのこと?」と言われるかもしれませんが、かまわないのです。むしろなんでお礼を言われてるのか相手がわからないほど言いましょう

自分が知っている世界だけがすべてではなく、いろんなところで人は関わり合っています。「ありがとう」と言うことで、心地よい人間関係を築けます。

同様に大切なのが挨拶です。お礼よりも挨拶のほうが日常生活では多いかもしれません。残念ながら、世の中には挨拶程度のこともできない大人がたくさんいます。信じられないことですが、「おはようございます」と言っても「おはようございます」が返せないのです。

なので、挨拶がきちんとできるだけでもあなたは人間関係を有利に進めていくことができます。こまめにいろんな立場の人に挨拶しましょう。たとえば掃除の人や警備の人、受付の人など、自分の周りを支えてくれている人に気持ちよく挨拶できるといいですね。

14. 人に説教しない

人の信ずる不合理を一々説いて思いとどまらせようなどと思ったら、メトセラほどの高齢になっても、けりがつくまいということをよく考えてみるがよい

いかに好意があっても人を矯正する意味の言葉は、対談の際、いっさい慎むがよい。人の感情を害するのは容易だが、人を矯正するのは不可能とまではなかなくても、困難だからである

不合理なことを話しあっているのを聞かされる羽目になって、癇癪がおきそうになったら、これは二人の道化者の間に交わされる喜劇の場面だというふうに想像してみる必要がある

人が星占いや血液型占いの話をしているのを聞いて「それって科学的根拠ないでしょ?」のようにわざわざ話していては、誰もあなたに近づくことはなくなるでしょう。あなたにとって価値がないように思われるものでも、他人にとって価値があるものはたくさんあります。

あなたの考えだけがすべてではないので、何か違うなと思っても、そっとしておきましょう。議論していてはただただ年月が経つだけで、意味はありません。たとえ教え諭したとしても、相手が納得する可能性は低く、怒ってしまいます。

つまり、よっぽどのことでもない限り、他人へ忠告すべきではありません。自分にも他人にも利益にならないからです。大人は、誰のためにもならないようなことはやりません

15. 腹は立てずに冷静に言う

なるべく誰にも腹を立てぬがよい

怒りでも憎しみでも言葉や表情に表すのは、無益である。危険である。愚かである。笑止である。低級である。だから怒りでも憎しみでも行為に表す以外に、決して表してはならない

自分の判断を人に信用してもらいたければ、冷静に、激情をまじえずに述べるがよい

自分の言うことを相手に受け止めて欲しければ、冷静に言わなければなりません。

怒り混じりに何かを言っても、相手は内容ではなくあなたの怒りの感情に目を向けます。言っている言葉に喜怒哀楽が多すぎると、内容が伝わりにくくなります。たとえば相手がイヤミを言ってきたとしても、こちらが冷静であれば、向こうはしてやられたようになります。

あなたが動じず冷静に言うことによって、相手の感情は鎮められ、結果的にあなたの言い分が通る可能性が高くなります

16.自分のことをしゃべりすぎない

自分の身辺のことは秘密にすべきものと心得るべきである。善良な知人に対しても、その人が目で見てわかる以外の事柄は、何も知られないようにしておかねばならない。どんな他愛のないことでも、それが知られたために不利になることが、時と場合によってはあるからである

処世術を説くすべての人たちが、多種多様な論拠を挙げて、きわめて熱心に寡黙ということを薦めてきた

特に印象の強いアラビアの格言をほんの二三記すことにしよう。
「敵に知られたくないことは、味方に言うな」
「自分の秘密を黙っていれば、秘密は自分の捕虜である。秘密を洩らせば、私が秘密の捕虜になる」
「沈黙の木には平和の実がなる」

どんなに親しい家族や友人であっても、あなたが隠しておきたい秘密や思いをしゃべってはいけません。他人にしゃべってしまったら、それはあなただけの秘密ではなくなります。秘密を打ち明けられた人はさらにまた自分の親しい人にしゃべってしまいます。

秘密や思いをどうしても自分の中にしまっておけず、共有したい気持ちはわかります。

でも、あなたのすべてを他人と共有するわけにもいかないでしょうし、する必要はありません

自分のことを話し一時的に楽になったとしても、それによって得られる利益がどれほどあるかを考えて話すべきです。そのような慎重さを持たなければならないのが大人です。

親しくもない人に、むやみやたらと自分の考えや目標や夢などを語らないほうがいいでしょう。親しい人に対しても、言える内容と言えない内容を区別し、あとで問題が起こらないようにしておきましょう。