友人が割引券を持っていたので、後楽園にあるスパラクーアに行ってきた。土曜日の話。良かったところと悪かったところを挙げる。
良かったところ
1.客層が良い
料金がそれなりに高いので、客層が良い。30代から60代くらいの落ち着いた人が多い印象。出入りの際には客の服装も見られて、比較的きれいなので、つまりはそういうこと。もちろんグループで来ていて楽しそうに話していることもあるが、うるさく感じなかった。男性にも女性にも一人客がいて、カップルでのデート利用も多く見られた。子供はほぼいなかった。思い出すだけでも子供は一人しかおらず、大人しくしているような感じ。子供でも年齢や親の雰囲気によって随分変わるので一概には言えないが、子供の泣き声喚き声で悩まされるスパではない。逆に言うと、子連れでは行きにくいスパかもしれない。大人のためのスパを望んでいる人にはおすすめ。
2.騒がしくない(混雑はしている)
私が見る限り、雑誌と新聞しか置いていなかった。スパでよくありがちな漫画がない。これは客層を良くする一つの要因になっていると思う。漫画を見る客層が悪いわけではない。ただ、スパを利用するのに漫画を重要視する層がいないという話だ。かなり功を奏しているように感じる。はっきり言うと、漫画を読みたいのであれば漫喫に行くのが安上がりでいいのであって、もちろんスパでダラダラ読む漫画も至高ではあるが、スパに必須条件ではない。読みたい本があれば持ってくればいい。ラクーアスパの中には静かに読書をする人もいれば、パソコンで作業している人もいた。
いびきをかいている人がいなかった。スパには必ず意味がわからないほどデカイいびきをかく人がいるのに、いなかった。スパを利用する際、リラックススペースにいびきが響き渡っている場に出くわした経験がある人は私だけではないだろう。あれほど忌まわしいものはない。なんど鼻をつまんでやりたくなったか。治療をしなければならないのでは?と心配になるほどのいびきだ。スタッフは注意しない。もはや客に文句をつけられる国ではない。スパによっては、「いびきをかいていいですよ」という部屋が設けられているが、無神経にいびきをかく客層に限ってそのような部屋を利用しない。普通のリラックススペースでいびきをかいている。世の中あんなにうるさいいびきが存在しているのかと勉強になるが、何度も学び直す必要のない事実である。後楽園のスパラクーアには、何デシベルのいびきなのだろうと思うような人がいなかったので素晴らしい。
3.温泉の質が良い、タオルやアメニティが充実
温泉はスパの中ではしっかりしている。ちゃんとした温泉だ。ただのお湯ではない。高温の風呂以外はすべてぬるいが、高温を別に設けているので気にならない。あんなにぬるいお湯コーナーばかりでなくともいいとは思うが……。タオルや歯ブラシなどはフロントに言えば交換してくれるから心配ない。
4.駅近である
駅から徒歩で数分という距離にあるのがいい。スパは広さを必要とするため、郊外の土地を利用することが多いのに、後楽園のスパラクーアはさすがの立地である。送迎バスを気にする必要がないので、宿泊をしないのであれば終電時間を把握しておけばいいだけだ。スパあるあるなのは、送迎バスの時間に左右されることだ。スパにはまだ居られるのに、スパ発の送迎バスが21時が最後なのでそこで帰る、みたいなパターン。それがスパラクーアには存在しない。駅近という場所を活かして、一日の予定を柔軟に立てられる。
悪かったところ
1.リラックススペースが致命的なほど寒い
一般的な客が使うリラックススペースは5階である。そこが異常に寒い。ブランケットの貸し出しはあるが、それで補いきれないほど。エアコンの風があたる場所が多くて、風邪をひかないようにしなければならない。館内着のバリエーションは女性のみ多く、男性には当たり前のように世知辛い。私は女性のカーディガンが羨ましかった。女性は複数の服装から選べるため、自分の感覚に合った館内着を着られる。男は黙って半袖ハーフパンツである。寒さや冷房の風に強い人はいいが、私のようにぬくぬくとしたい人種は、スパラクーアの寒さがきつかった。7階岩盤浴の休憩スペースは寒くない。5階もあれくらいでいいのにと思う。でもおそらくスタンスとしては、寒ければブランケットを羽織っておけということだろう。暑いのはどうにもならないが、寒いのは着込めばいい。その論理はわかる。であれば、館内着に長袖長ズボンのバリエーションを増やしてほしい。それなりの値段は払っているんだから……。5階はブランケットを有効活用しなければ、長居すると風邪をひく可能性あり。
2.岩盤浴スペース→人が多くて入れない
土曜日に行ったせいか、岩盤浴スペースに人が溢れかえって順番待ちのような状態だった。正直、スパに来てまで順番待ちによる消耗は避けたい。岩盤浴は別料金を払っているため好きな時に使いたいのだが、こればかりは他の客もいることなのでしかたない。岩盤浴に期待する人は、岩盤浴にすんなり入れると思わずに気長に待つことだ。ラクーアスパは岩盤浴を希望する客を受け入れて料金をとるにもかかわらず、キャパオーバーを考えないのはいかがなものかと思う。「まあ待ってなさいや」と言われればそれまでであるが。東京のど真ん中ではこんなものなのかもしれない。