ひょんなことから映画「ダークナイト」を観た。
せっかく観たので、印象に残った言葉を。
ジョーカー「陰謀家は物事を支配しようとする。だが俺は違う。支配しようとすることがいかにバカげてるか。そこを教えてやりたい。」
ジョーカーという「大悪役」が主軸となる映画。
人間が持つ”支配したい願望”に対する鋭い見方が、この言葉からうかがえる。
ジョーカーが残念だったのは、”支配する”という願望を捨てた一方で、欲望に”支配される”ことを受け入れたこと。
ジョーカーの魅力は、人の”支配欲”の真実を見抜いていた点。
加えて、未来など見ずに”欲望”のままに今を生きる生き方が、多くの人の心をとらえたのだろう。
なぜなら、多くの人は自分の”欲望”を満たすことに必死で、欲望を満たした先にこそ幸福があると信じているからだ。
しかし、ただ”欲望”に忠実なだけでは、自分の感覚器官をもてあそんでいるに過ぎない。
真実の一面を見たが、真実全体へ達することができなかった人間の悲しさを観た。